駅ホームでバーベキュー?? 駅の宿ひらふ 函館本線 比羅夫駅(その1 入口編) 

 「駅の宿ひらふ」は、日本で唯一の営業している駅の駅舎が民宿になっている宿です。夕食は、営業している駅のホームでバーベキューを食べることができ、夕食の時間には列車が停車し、列車の停車や出発を眺めながら食べられます。このパートでは、駅と入口を紹介します。

「駅の宿ひらふ」は、函館本線の比羅夫駅の駅舎です。 函館本線の函館から旭川の区間の中でも、通称「山線」と呼ばれる区間の長万部から小樽間にあります。函館本線の区間でも、定期列車の特急列車は1本もなく、基本的には線路の規格の低さや勾配があるので、定期の貨物列車も1本もない区間です。2024年現在、インバウンドがニセコにスキーをするために、山線がラッシュ状態になっていたり、今後はバスや貨物のドライバーが減るので、この区間の廃止に反対する声が多くあるのも事実ですが、札幌まで新幹線が延伸すると真っ先に廃止が検討されている区間です。

 この区間は、2000年に有珠山が噴火し室蘭本線が不通となった時には、貨物列車や特急北斗、さらに当時、上野―札幌間で運行されていた寝台特急北斗星や寝台特急カシオペア、大阪―札幌間で運行されていた寝台特急トワイライトエクスプレスの迂回運転が実施されました。JR北海道の見解は、2000年は貨物列車の牽引機関車がDD51でしたが、DF200形に大型化したために「DF200形が走行できない箇所が複数ある」との見解を示し、トンネルなど鉄道施設の建築限界に触れることから機関車の入線自体が物理的に不可能であるかのような印象操作をしました。実際には、DF200形ディーゼル機関車が登場したのは1992年のことで、有珠山が噴火した2000年にはすでに営業運転を行っていて、このとき、JR貨物からJR北海道に対して長万部―小樽間へのDF200形の入線可否についての調査依頼があり、「曲線部分に犬釘を打ち補強すれば入線可能」と回答していたそうで、JR北海道が2001年に出版した『有珠山噴火 鉄道輸送の挑戦』という公式記録に残されているそうです。 

 かつては優等列車が通過し、列車交換ができたであろうホームの小樽方面を見ると、こんな感じです。

 ホーム側から見た、山小屋風の、比羅夫駅の駅舎です。

 道路側から、駅舎を見ると、こんな感じです。

 駅前はこんな感じで、人が住んでいるか怪しい建物が2件と、宿の主人の自宅があります。

駅舎横にある、こちらのコテージにも、宿泊することもできます。

 駅舎内の右側には、除雪機材とベンチがあります。

 駅舎内の左側には、イスや机があり、宿の入口が左側にあります。

 列車の本数は、ガチで少ないので、列車で訪問する場合は、きっちり計画を立てましょう。特に長万部まで抜ける場合には8時台と9時台の列車は、途中の蘭越止まりなので、朝6時半発の次は、12時43分と、6時間以上空きます。朝食は7時半からなので、朝食をいただく場合、10時チェックアウトなので、朝食はあきらめるか、待合室で2時間半以上待つ覚悟が必要です。倶知安・小樽方面なら、朝食をいただいてから、9時08分発の列車に乗ることができます。

 入口はこんな感じで、SLをかたどった看板があり、インターホンと宿泊者専用のドアロックキーがあります。

 

その2 室内編に続く